MacのIntel移植に隠された理由

さて、開発者がアップルの要求に応えてくれると、すごいことが起きる。
今、世界中のメディアが躍起になって検証している「インテルMac」も、アップルの戦略のただの登場人物の 1 人でしかなくなってしまう。
これは筆者の憶測であり、アップルがそういったわけではないが、たとえば今後、インテル以外のもっと別の CPU が台頭してきたとしても、Xcodeコンパイルオプションに、その CPU の名前が加わるだけ。開発者はちょっと手直しをして、コンパイルしなおせば、その CPU にも対応できる。
もちろん、対応 CPU の種類が増えれば、増えるだけ品質管理も大変になるので、そうそう CPU の種類は増やさないだろうが、たとえば同じインテル社の、より高度なプロセッサーへの移行も簡単に行えるはずだ。
http://www.microsoft.com/japan/mac/column/default.asp?story=142

面白い。実に面白い。
簡単にまとめると、「『ハードウェア(CPU)に依らないOS(Mac OS X 10.4 Tiger)』があれば、一つのソースだけで全ての(OSが動作する)環境で動作するソフトウェアをビルドすることが出来る、ということですか。例えば、僕が今作っているるぱんも、Mac OS XCocoaというフレームワークの上で動作することを根底として書かれているので、ほとんどソースコードを修正しなくても、IntelのCPUで動作するはずです(CocoaフレームワークAppleに頑張ってもらうとして)。雰囲気的にはJava VM(JavaバイトコードをCPUにネイティブなコードに変換した物)とよく似ているので理解はしやすいと思います。
しかし現状を考えるに、Java VMを使用したある程度規模の大きななソフトウェアは、ネイティブコードを作成する言語を使用したソフトウェアに比べると圧倒的に少ないです(実際にはEclipse,Booland JBuilderくらいしか知らない人間が語るのもどうかと思うけど)。それと同じことをAppleはやろうとしている。そもそも色々なCPUには色々な癖があるので(授業で散々学んでますね)、これは無理なんじゃないかなと思う。
ところが既にインテルのCPUで動くMac OS Xは存在しており、いくつものCPUに対応したOSの存在は、もはや夢物語ではなくなってきています。いま使っているノートPCのGrubの画面に、「Mac OS Xで起動」という文字が現れるのも遠くない話なのかもしれません。