さいごのかぎ

研究室の鍵を頂いた。この鍵は普通の鍵と違ってピッキング防止のためだと思われる特別品らしい。やはり研究室となるとセキュリティが高いのだなぁと思っていたのだが、実はこれ、みんな同じ鍵のようだ(数人で受け取りに言ったのだが、鍵の型番が一緒だった)。これでは一人が鍵を紛失したら全員が新しい鍵を作らなければならないので大変だ。できれば個々人ごとに秘密鍵を別々に配布して欲しい。
もう一つ気になるのが鍵の重さである。偽造防止のためなのか知らないが、この鍵がやたらと重い。僕のキーホルダーにもいくつか鍵がついていたのだが、研究室の鍵一つで他の鍵を凌駕している。最近体重が増えたんじゃない?とか言われたらこの鍵のせいにでもしてしまおう。
個人用の秘密鍵がほしい。鍵が(物理的に)重い。この二つをまとめて解決する技術は色々あるだろうが、ここでは世間で多く使用されていることから、RSA暗号による認証を薦めたい。使用方法はこんな感じになるだろう。

  1. 錠の利用者はRSAの公開鍵と秘密鍵を作成し、公開鍵を事務室に提出する。
  2. 事務室は錠についている認証機に各人の公開鍵を登録する。
  3. Aさんが実際にその錠を開けるときは、まずAの学籍番号を入力する。すると、認証機はランダムな数字をAの公開鍵で暗号化したものを画面に出力する。
  4. Aはそれを見て、自分の秘密鍵を使って解読する。
  5. それを認証機に入力し、暗号化前の数字と一致していれば鍵を開ける。

これなら保持しているのは二つの200桁程度の数字でいいし、しかも安全性も確保できる。なんて素晴らしいんだ。
200桁の数字を打ち込むのに時間がかかることが唯一の欠点だが、これも安全性のためと利用者には腹をくくっていただこう。